2017-11-01 火とぼし山 童話 次郎、西の村へ 2 「私は、あるわ。白鷺のように羽 があれば、自分が行きたい所へ 自由に飛んで行けるもの」 きよが、白鷺をみながらいいました。 「次郎さん。諏訪湖の西といった ら、何を思い出す?」 「守屋山かな」 「私も」 「何年か前、福寿草の花をみに、 守屋山へ行ったことがあったね」 「おぼえている。あれは、七年前 の春。私が十才、次郎さんが十五 才の時だった。朝早く起きて、諏 訪湖のまわりを歩き、守屋山へ行 った。一日中、よく歩いたね」 つづく