火とぼし山


  次郎、西の村へ 3


「守屋山へ着いてからも、福寿草
の花を探して、山の中をあちこち
歩きまわった」
「でも、その日、花をみつけるこ
とはできなかった。あきらめきれ
ず、次の日曜日、また守屋山へ
行ったね」



「二回目に行った時も、福寿草
花はなかなかみつからなかった。
あきらめて帰ろうとした時、ふも
との畑の土手に、黄金色の花が
咲いていた。きれいだったね」
きよと次郎は、土手一面に咲いて
いた福寿草の花を、なつかしく思
いだしました。


        つづく