2017-11-07 火とぼし山 童話 次郎、西の村へ 8 「だいじょうぶ。次郎さん」 きよは、きっぱりいいました。 「大好きな次郎さんのためなら、 私どんなことでもする」 きよは、心の中でそっとつぶや きました。 「次郎さん。お願いがあるの。私 と会う日には、大きな火をたいて ほしいの。私、その火を目印にし て、次郎さんを訪ねて行くから」 「目印に火か。いい考えだね。で も、遠くから火が見えるかな」 「夜になれば、真っ暗だわ。だか ら、見えると思う。ねぇ、次郎さ ん。いつ会うの」 つづく