火とぼし山


 湖の氷の上を歩く娘 10


娘は、青年に会うために、山の
中へ入っていった。うらやましい
くらい仲のいいカップルだったよ」
明神さまは、奥さんに娘の様子
を話しました。



その夜。
明神さまは、けらいの手長と足長
をよびました。
「明神さま。何かご用でしょうか」
「夜遅く、もうしわけない。早速じゃ
が、二人に頼みたいことがあるの
じゃ」


          つづく