2017-11-28 火とぼし山 童話 湖の氷の上を歩く娘 12 「大好きな青年に、会うためじゃ。 湖の氷の上を歩けば、短時間で青 年の所へ行ける。娘が毎晩会いに 行くとは思わないが、娘をみはって いてほしい。手長と足長に頼んで おけば、安心じゃからのぅ」 「明神さま。その娘は、どこに住 んでいるのですか」 「どこに住んでいるか、わしも知 らん。今夜会ったばかりだから。 でも、湖の東側に住んでいるこ とだけはたしかじゃ。名前は、き よというらしい」 つづく