2017-12-03 火とぼし山 童話 月に一度の出会い 4 「きよちゃんの手は、温かいんだ ね。ちょっとさわっていい」 「どうぞ」 きよは、手をさしだしました。 その手は、びっくりするほど熱い 手でした。 「きよちゃん。熱があるんじゃな い? だいじょうぶ」 次郎が心配して聞きました。 「熱なんてないわ。次郎さん、心 配しないで。私の手は、いつも熱 いの。さあ、冷めないうちにお酒 を飲んで」 きよは、次郎に酒をすすめました。 つづく