2018-01-21 火とぼし山 童話 湖を泳ぐ娘 33 次郎は、「会いにこないで」と いえず、困っていました。 みよは、働いている家の主人 の姪だったからです。 「おらが好きなのは、きよちゃ んだけだよ」次郎はそういった けれど、きよには次郎のことば が白々しく聞こえました。 「次郎さんのうそつき。次郎さ んの心の中には、その人が住 んでいるのに、なぜそんなこと をいうの」 きよは、心の中でさけびました。 つづく