火とぼし山


   新しい出発 3


今日の火は、少し南によっている
ような気がする。
気のせいかしら。
次郎さんがともしてくれた火だも
の、まちがいない。
あの火を目印に、泳いでいこう。
きよは、次郎がともしてくれた火
をめがけて泳いでいきました。



五分後。
「やっぱり変だ。泳ぐ方向を変え
なくては」
そう思った時、目の前に大きなう
ずがあらわれました。


      つづく