火とぼし山


   新しい出発 2


あたりがだんだん暗くなってきま
した。
月は、まだでていません。
きよは、暗闇の中を、向こう岸に
むかって泳いでいきました。



しばらくすると、西山にぽっと小
さな火がともりました。
「あっ、次郎さんだ。今日も火を
たいてくれたのね。ありがとう」
きよは、西山にともった小さな火
をみて、ほっとしました。
しかし、何か変でした。


       つづく