火とぼし山


   新しい出発 7


淵へつくと、淵は大きなうずを
まいていました。
うずは、ごぉーと大きな音をた
てています。
二人は、淵のまわりをみわたし
ました。
でも、きよの姿はありません。



「きよは、このうずにまきこまれ
てしまったのね。かわいそうに」
「このうずでは、助からないだろう」
「あなた、何をいっているの。私た
ちが、きよを助けるんでしょ。足長、
私を背負って、淵のまわりをゆっ
くり歩いてちょうだい」


       つづく