2018-02-15 火とぼし山 童話 新しい出発 24 「私は、うずにまきこまれたこと も、助けていただいたことも、何 もおぼえていません」 「そうか。おぼえていないのか」 「ええ、何もおぼえていません」 きよは強いショックを受け、すべ ての記憶がなくなっているようで した。 記憶がないまま、生まれ育った諏 訪で暮らすのもつらかろう。 きよが生きていることを知ったら、 次郎がまた何かするかもしれないし。 つづく