火とぼし山


   新しい出発 25


きよの両親も、記憶のない娘と
暮らすのはつらいだろう。
いろいろ考えた末、明神さまは、
静岡の知り合いにきよを預けよ
うと思いました。



その夜。
「手長、足長。明神じゃ。用事
があるので、すぐきてほしい」
「はい、わかりました」
手長と足長は、いそいで明神さ
まのやしきへ行きました。


      つづく