黄金色のまゆ玉

[童話]黄金色のまゆ玉


黄金色のまゆ玉 22


そういって、奥さんは下諏訪のやしきで暮ら
すことになったのです。
もともと、人がうらやむほど仲のいい夫婦。
明神さまは奥さんと離れているのがつらく、
夜になると、毎晩奥さんに会いにいきました。

 
 バリバリッ。
 みしっ。
 ぱりっ。
 みしっ。


「今夜も寒いのぅ」
そういいながら、明神さまは、今夜も奥さん
のところへいそぎます。
空には、星が美しく輝いています。


         つづく