2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

花のほほえみ

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鹿になった観音さま

[童話]鹿になった観音さま 鹿になった観音さま 9 そして、観音さまの横には、石が二つころがっ ていました。 「なんだ、この石は」 よくみると、タケルとチハヤでした。 「タケルとチハヤが、石になっている。なぜだ」 黄金色の大きな鹿。 黄金のように、…

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鹿になった観音さま

[童話]鹿になった観音さま 鹿になった観音さま 8 気がつくと、タケルとチハヤのなき声が聞こえ ません。 「タケル」 「チハヤ」 三郎は、大きな声で二匹の名をよびました。 でも、犬たちはどこにもいません。 タケルたちは、どこへ行ってしまったのでしょ…

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鹿になった観音さま

[童話]鹿になった観音さま 鹿になった観音さま 7 「黄金色の鹿をいとめたぞー」 そうさけんだ時、鹿はどこかへ姿を消してしまい ました。 あっという間のできごとでした。 「おかしいな。たしかに首に矢がささったのに」 三郎は、ふしぎなことがあるもの…

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鹿になった観音さま

[童話]鹿になった観音さま 鹿になった観音さま 6 「わぁーっ。黄金色の鹿だぁ」 三郎は、びっくりして大声をあげました。 「うー、うー、うー」 「わん、わん、わん」 タケルとチハヤが、鹿のまわりでほえています。 鹿が、三郎にむかって突進してきまし…

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鹿になった観音さま

[童話]鹿になった観音さま 鹿になった観音さま 5 「タケル、チハヤ。どうした」 三郎は、犬たちに声をかけました。 二匹の犬は、なきやみません。 ますますはげしくないています。 「どうしたのじゃ。近くに何かいるのだろうか」 三郎は、あたりをみまわ…

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[童話]鹿になった観音さま 鹿になった観音さま 4 「十五分くらい前からかのぅ。最初は、本堂 の前でないておった。三郎さ、裏山に何かい るのだろうか」 和尚が心配して聞きました。 「さあ、何かいるのかも。和尚さま。じゃあ、 これから裏山をみてくる…

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鹿になった観音さま

[童話]鹿になった観音さま 鹿になった観音さま 3 すると、 甲賀三郎兼家が、通りかかりました。 三郎は、鹿狩りの名人。 毎日山へ行き、鹿狩りをしています。 三郎は、鹿だけでなく、うさぎやいのしし などもとっていました。 三郎の家は、田畑や山林をた…

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鹿になった観音さま

[童話]鹿になった観音さま 鹿になった観音さま 2 寺には、「タケル」「チハヤ」という、二匹 の犬がいます。 利口な犬でした。 和尚は、二匹の犬を、わが子のようにかわい がっています。 秋のある日。 「うー、わん、わん」 「わん、わん、わん」 タケル…

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鹿になった観音さま

[童話]鹿になった観音さま 鹿になった観音さま 1 信州の伊那谷、三穂村に「立石寺」という寺が ありました。 天安元年(857年)に創建された、真言宗の 古い寺でした。 立石寺は、伊那西国三十三番札所、第一番の寺。 聖徳太子作といわれる十一面観音…

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小さな音楽会

[童話]小さな音楽会 小さな音楽会 13 「ひろ、六才の誕生日、おめでとう」 おかあさんの声が、台所から聞こえてきました。 「ありがとう、おかあさーん」 ひろは、おかあさんの声のする方へ走っていき ました。 「かっこう、かっこう」 裏の林では、かっ…

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