守屋山に黄金色の花が咲いた


  守屋山に黄金色の花が咲いた5
 

「少女よ、少女よ。目をさますのじゃ。
こんな所でねていると、かぜをひくぞ。
わしはこの山に住んでいる明神じゃ。
今日はおまえに良いものをみせてあげよう。
わしの後をついておいで」
その声は、いつか聞いたことのある明神さまの声
でした。
少女は声のするほうにむかって歩いていきました。



どのくらい歩いたのでしょうか。
ふもとのひあたりの良い場所についた時、少女は
あっとおどろきの声をあげました。
何百年もの間、おおぜいの人が探してもみつける
ことができなかった黄金色の花が、どて一面に咲
いているではありませんか。


  つづく


童話「守屋山に黄金色の花が咲いた」は、みほ
ようこの初めての童話集・「風の神様からのおく
りもの」に収録されています。



風の神様からのおくりもの―諏訪の童話

風の神様からのおくりもの―諏訪の童話