富士山のすきな少女


富士山のすきな少女4


どの位の時間が過ぎたのでしょうか。
富士山にかかっていた厚い黒い雲が、何かに
ひっぱられるように「すぅーっ」と、二人の
目の前から消えていきました。




突然、目の前に富士山があらわれました。
二人が「あっ」と声をあげた時、富士山の真
上で、一すじの光がぴかっと光りました。
みている間に、一すじ・二すじ・三すじと、
黄金色の光のすじが増えていきます。




そして、最後に大きな黄金色の太陽が顔をだ
しました。
「みてごらん、かな。太陽が…黄金色の太陽
が…富士山の真上から…富士山の真上からの
ぼってくるよ。なんて美しい太陽だろう。
ダイヤモンドみたいだね」
おじいさんの声はうわずっていました。
 

               つづく