ふしぎな鈴「小桜姫とふしぎな鈴」


ふしぎな鈴「小桜姫とふしぎな鈴」14


大切な鈴をあずけ安心したのか、姫はしば
らくして静かになくなりました。
「心のやさしいおくがたさまだったのに、
なんでこんなに早くなくなってしまったの
だろう」
藩の人々は、なげき悲しみました。



「そういえば、おくがたさまはいつも花や
小鳥と楽しそうにお話をしておられたが、
おくがたさまは花や小鳥のことばがわかっ
たのだろうか」
何も知らない藩の人々は、そういってふし
ぎがりました。


    この章 おわり



次は、「かなうまれる」の章です。




ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の本。


リーン・リーン・リーン…。
500年の時をへて、心やさしい小桜姫と
現代の少女を結ぶ、美しい鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっと教えて
くれたお話。



「ふしぎな鈴」は、2005年9月、
「鳥影社」から発行されました。
挿絵は、長野ひろかず先生。








http://www.bk1.jp/product/02593627