ふしぎな鈴「ふしぎなリュック」


ふしぎな鈴「ふしぎなリュック」1


かなは四年生になりました。
かなの学校へ、古杉先生が転校してきまし
た。小柄な色の白い先生でした。
先生はかなのクラスの担任になりました。



先生は、いつも背中に、灰色のリュックを
しょっています。
そのリュックは、さんざん使ったものらし
く、古い物でした。



かなはリュックをみるたびに、「新しいリュ
ックを買えばいいのに」と思いました。
初めて灰色のリュックをみた時から、かなは
リュックのことが気になってしかたがありま
せんでした。
「なぜ灰色のリュックのことが、気になるの
だろうか」
かなはふしぎに思いました。



古杉先生もかなの顔を初めてみた時、いつか
どこかで会ったことがあるような、とてもな
つかしい気がしました。
「どこで会ったのだろうか?」
でも…どこであったのか、先生には思い出せ
ませんでした。


         つづく



ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の本。


リーン・リーン・リーン…。
500年の時をへて、心やさしい小桜姫と
現代の少女を結ぶ、美しい鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっと教えて
くれたお話。



「ふしぎな鈴」は、2005年9月、
「鳥影社」から発行されました。
挿絵は、長野ひろかず先生。











「校長先生と桜の鈴」の章の挿絵 (裏表紙)





http://www.bk1.jp/product/02593627