竜の姿をみた少女9
「湖の氷も・・・とけ始めたし・・・ぼつ
ぼつ・・・みえるのではないかな」
「三郎さまが・・・早くみえるといいね。・・・
私、諏訪の話を・・・聞きたいわ」
しらかばといぬのふぐりの花が、話を
していたのでしょうか。
「三郎さまって、だれのことかしら。
竜になった三郎のことかな」
かなは、そう思いました。
それから、一週間がすぎました。
かなは、またしらかば湖へ行き、ぼん
やり湖をながめていました。
「少女よ。おまえは、ほんとうにしら
かば湖が好きなんだね」
ふりむくと、白いひげのおじいさんが
立っていました。
みたことのないおじいさんです。
つづく
童話「竜の姿をみた少女」は、童話
「竜神になった三郎」の続編。
童話「竜神になった三郎」は、
みほようこの二冊目の童話集「竜神に
なった三郎」に収録されています。
童話「竜神になった三郎」
http://www.geocities.jp/dowakan/saburou1.html
童話集「竜神になった三郎」
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu2.html
http://www.bk1.co.jp/product/2434727