竜の姿をみた少女


   竜の姿をみた少女21


「そう、わざわざきたのじゃ。かなに
会いたいと思ってのぅ」
「おじいさん。美しい竜をみせていた
だきありがとうございました。
竜があらわれた時は、びっくりしまし
た。竜って、ほんとうにいるんですね」



「ああ、いるとも。大昔は、どの人も、
かなのように、心が美しかった。
疑うことを知らない、むじゃきな人ば
かりだったのじゃ。
だから、竜の姿をみることができた。
神様とも、お話をすることができたの
だよ」



「えっ、神様とも、お話ができたの?」
「そうじゃ。どの人も、神様とお話す
ることができたのじゃ。
ところが、いつしか心に曇りができ、
心が真っ黒になってしまった。



そのため、神様の姿をみることも、神
様とお話をすることもできなくなって
しまったのだよ」
かなは、ふしぎな思いで、おじいさん
の話を聞いていました。


             つづく



童話「竜の姿をみた少女」は、童話
竜神になった三郎」の続編。



童話「竜神になった三郎」は、
みほようこの二冊目の童話集「竜神
なった三郎」に収録されています。






     童話「竜神になった三郎」


http://www.geocities.jp/dowakan/saburou1.html




    童話集「竜神になった三郎」


http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu2.html



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