有明山に住む鬼・八面大王


  有明山に住む鬼・八面大王7


村の人たちは、弥助の父も、八面
大王にさらわれたのではないかと
うわさしています。
そのため、弥助も八面大王にさら
われてしまうのではないかと、さ
くは心配していたのです。



弥助は、小雪がちらちら舞う中を、
穂高の町にむかって歩いて行きま
した。
町へ続く細い道は、数日前に降っ
た雪で真っ白でした。
どこが道だかわからない位、雪が
積もっています。



「ばさっ」
「ばさ、ばさっ」
弥助が峠にさしかかった時、どこ
からか音が聞こえてきました。


            つづく



   昨日の分は、こちら


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   初めて読んでくださったかたへ


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