竜の姿をみた少女11
おじいさんは、長い杖をついてい
ます。
杖には、竜の顔がついていました。
「わしはのぅ、昔この村に住んで
いたものじゃ。
ここは、のどかでいい所じゃのぅ。
わしは、この村が大好きじゃ。
だから、ときどきここへ遊びにくる。
わしは、兄たちといっしょに、春
はわらび、秋は栗やきのこをとっ
たものじゃ。
あのころは、楽しかったのぅ」
おじいさんは、昔をなつかしむよ
うに、こどものころの話をしてく
れました。
「おじいさん。この村に、竜が住
んでいるといういいつたえを知っ
ている?」
「ああ、知っているとも」
おじいさんは、大きくうなずきま
した。
つづく
昨日の分は、こちら
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20091006#p1
初めて読んでくださったかたへ
http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090927#p1
「竜の姿をみた少女」は、童話
「竜神になった三郎」の続編。
童話「竜神になった三郎」は、
みほようこの二冊目の童話集「竜
神になった三郎」に収録されてい
ます。
童話「竜神になった三郎」
http://www.geocities.jp/dowakan/saburou1.html
童話集「竜神になった三郎」の紹介
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu2.html
http://www.bk1.co.jp/product/2434727