古事記神話「古事記物語」


   大国主命の試練 5


蛇が嫌いな大国主命は、気絶しそ
うでした。
夢中で、ひれを三度ふりました。
すると、蛇たちは急におとなしく
なり、部屋のすみへひきさがって
いきました。



その後。蛇たちは、二度と大国主
命にむかってくることはありませ
んでした。
須勢理比売のおかげで、大国主命
は朝までぐっすり眠ることができ
たのです。



次の朝。
さっそうとあらわれた大国主命
みて、命は「なぜ生きているのじゃ」
と、小声でつぶやきました。


        つづく