竹取物語


阿倍の右大臣と火鼠の皮衣 8


二人は、かぐや姫が結婚もしない
で一人でいるのをみて、心配して
います。
立派な人と結婚させようと思うの
に、「結婚するのはいや」という
ので、二人とも姫に結婚を強いる
ことができなかったのです。



「この皮衣を火にくべて、それで
も焼けなけなかったら、本物でし
ょう。もし皮衣が焼けなかったな
ら、あのかたと結婚します。じい
は、この世にひとつしかない物だ
から、本物だと思えというけれど、
私は本物かどうか皮衣を焼いて確
かめたいのです」
姫が、いいました。


         つづく