女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの


 女神さまからのおくりもの 12


第一章 白駒は、誰の馬? 6


「この馬は、誰の馬じゃ」
とうちゃんは、大声で何度もたず
ねた。
でも、誰も返事をしない。
けがをしている馬を、そのままお
いてくるわけにもいかない。
だから、つれてきたのさ。


「きよ。しばらく、この馬を預か
ってあげよう」
「とうちゃん。この馬、誰の馬か
しら」
「誰の馬だろうね。馬がたおれて
いた所へ、わが家の住所をおい
てきた。飼い主がいれば、訪ねて
くるだろう」


      つづく