2019-04-27 火とぼし山 童話 [童話]火とぼし山 火とぼし山 64 湖を泳ぐ娘 10 「今夜は、きよちゃんの話についていけない」 次郎は、心の中でそっとつぶやきました。 きよちゃんが、いくら泳ぎが達者でも、こん なに早く湖を泳いでくるなんておかしい。 どう考えても、変だ。 きよちゃんは、魚になったような気がすると いっていたが、魚になどなれるはずはない。 きよちゃんには、諏訪湖に住んでいる魔物が とりついているのではないだろうか。 ひょっとして、きよちゃんが、その魔物だっ たりして。 つつく