2019-07-04 井戸で鳴く黄金色のにわとり 童話 [童話]井戸で鳴く黄金色のにわとり 井戸で鳴く黄金色のにわとり 2 城代は、武田信廉(のぶかど)。 信玄の弟でした。 信廉は、和歌や書・絵・彫刻などをたしなむ 風流な人でした。 城には、美しい姫がいました。 姿が美しいだけでなく、心のやさしい姫でした。 夜明け前。 東の空には、金星が美しく輝いています。 時がすぎ、金星は、墨色をした山の向こうへ 静かに消えていきました。 そして、東の空が、だんだんに明るくなって きました。 南アルプスの山々が、墨色から濃い青色に変 わってきました。 つづく