[童話]お月さまの耳かざり
お月さまの耳かざり 3
すっかり暗くなった道を、かなとりゅうは、家
にむかっていそぎました。
長い坂道をのぼり、平らな道にでた時、空には
もうお月さまがでていました。
今日のお月さまは、細い三日月でした。
その時。
お月さまにむかって、きらっきらっと光りなが
ら、星が近づいてきました。
あの星は、たしか金星。
よいの明星とか、明けの明星とよばれている星
です。
「お月さまと星が、衝突するのではないかしら」
かなは、心配になりました。
つづく