黄金色のまゆ玉

[童話]黄金色のまゆ玉


黄金色のまゆ玉 19


ある日。
明神さまは、おそるおそる奥さんに話しました。
「なあ、妻よ。約束しておいて悪いけれど、黄
金色のまゆ玉を、わしの友だちにしばらくかし
てあげてくれないか」と。


すると・・・。
「あなたは、今度まゆ玉が授かったら、私にそ
のまゆ玉をかしてくれると約束してくれたのに。
なぜ? しばらくって、どのくらいなの?」
「友だちのこどもが、元気になるまでだよ」
「もし、そのこどもの病気がよくならなかった
ら、どうなるの?」
「もちろん、病気がなおるまで、まゆ玉をかし
てあげるさ」


          つづく