黄金色のまゆ玉

[童話]黄金色のまゆ玉


黄金色のまゆ玉 20


「そんな・・・。じゃあ、私との約束は、どう
なるの。私、長い間、黄金色のまゆ玉をかして
もらえると楽しみにして待っていたのよ」
心のやさしい奥さんでしたが、さんざん楽しみ
にして待っていたまゆ玉です。
奥さんは虫のいどころが悪かったのか、すなお
になれませんでした。


「私、このやしきを出ていくわ」
「これくらいのことで、出ていかなくても良い
ではないか」


        つづく