黄金色のまゆ玉

[童話]黄金色のまゆ玉


黄金色のまゆ玉 16


「でも・・・あのかたは、もう一つ黄金色の
まゆ玉がほしくなって、私にまゆ玉をかして
くれないのではないかしら」
奥さんは、なぜかそう思いました。
女のかんです。


そんなある日。
遠くの国から、ひさしぶりに友だちが訪ねて
きました。
友だちには、こどもが一人います。
そのこどもが、重い病気にかかり、今にもし
にそうでした。
「明神や、おまえに頼みたいことがある。聞
いてくれるか」
「頼みたいことって、なんじゃ」


        つづく