黄金色のまゆ玉

[童話]黄金色のまゆ玉


黄金色のまゆ玉 15


それから三十年がすぎました。
「ねえ、あなた。ぼつぼつ二つ目のまゆ玉が
授かるころね。今度黄金色のまゆ玉を授かっ
たら、そのまゆ玉を私にかしてくださらない?」
ある日、奥さんがいいました。


「ああ、いいよ。今度まゆ玉を授かったら、
おまえにそのまゆ玉をかしてあげよう」
明神さまは、奥さんと約束しました。
「あなた、約束を破ってはだめよ」
「わかった。わかった」
明神さまは、いいいました。


          つづく