2019-11-25 開善寺の早梅の精 童話 [童話]開善寺の早梅の精 開善寺の早梅の精 4 文次がよむ歌は、戦に疲れた人々の心を、ほ っとなごませました。 情け深い文次は、みんなから「文次さ、文次 さ」としたわれています。 寒さが厳しい暮れのある日。 「開善寺の梅が、咲いたそうだ。後醍醐天皇 によって、信濃梅と名づけられた梅の花はと ても美しい。香りも絶品だ」 文次は、村の人から、開善寺の早梅のことを 聞きました。 「うわさに聞く開善寺の早梅を、ひとめみたい」 そう思った文次は、そっと戦場をぬけだしま した。 つづく