星のメール


     星のメール3


庭の梅もどきの実が、橙色に色づいた頃、少女は
少年に点字で手紙を書きました。
20行ほどの短い手紙でした。



少女から手紙を受け取った少年は、びっくりしま
した。たった一度会っただけの少女から、手紙が
届くなんて・・・。
しかも、点字の手紙です。
その後、二人は何度か手紙のやりとりをしました。



一月のある日。
雪が降りました。
朝から降っていた雪は、夕方には30センチくらい
積もりました。
家も庭も、そして畑も、雪で真っ白になりました。



夜になり、やっと雪がやみました。
少女は外へでて、空をみました。
雪で清められた空は、海のように真っ青。
そして、空には宝石のような星が、きらっきらっと
輝いていました。
「わー、なんて美しい星だろう!!こんな美しい星
は、みたことがない」
少女は、宝石のように輝いている星にみとれていま
した。


  つづく