ふしぎな鈴「ふしぎなリュック」


  ふしぎな鈴「ふしぎなリュック」3


古杉先生がこの学校にきてから、二週間く
らいたちました。
かなとりゅうは、丘の上へ散歩に行きまし
た。



丘には大きな桃の木があり、桃の花が何輪
か咲きはじめたところでした。
「ギィーギィー」
ボートをこいでいるようなきみょうな音が、
どこからか聞こえてきました。 



「何の音だろう?」
かなは音のする方をみました。
小さな鳥が、桃の枝にとまっていました。
「初めてみる鳥だけれど、なんという鳥だ
ろうか」
かなは、その鳥をじっとみていました。



すると、古杉先生がやってきました。
「かな、何をみているの?」
「先生、あの鳥はなんという名前?」
「ギィーギィーって、鳴いていただろ。
あれはね、こげらという鳥だよ。きつつ
きの仲間だよ」
先生は、こげらのことをいろいろ教えて
くれました。


         つづく



ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の本。


リーン・リーン・リーン…。
500年の時をへて、心やさしい小桜姫と
現代の少女を結ぶ、美しい鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっと教えて
くれたお話。



「ふしぎな鈴」は、2005年9月、
「鳥影社」から発行されました。
挿絵は、長野ひろかず先生。








http://www.bk1.jp/product/02593627



ふしぎな鈴 風の神様からのおくりもの (3)

ふしぎな鈴 風の神様からのおくりもの (3)