笛の音よ、永久にひびけ


  笛の音よ、永久にひびけ3


「はて、なんの音だろう? ボート
をこいでいるような、きみょうな音
が聞こえるけれど、何の音かな」と。
こげらの鳴き声だと知り、かえでは
「面白い鳴き声だな」と思いました。



「ピーヒョロロ、ピーヒョロロ」
晴れた日には、森の上空を、とびが
のんびりとんでいます。
すずめ・しじゅうから・からす・お
ながなどは、一年中かえでの木に遊
びにきます。



りすやかもしかも、やってきます。
せみやとんぼ、かぶと虫も遊びにき
ます。
森の動物たちは、かえでが大好き。
かえでは、この森の人気者でした。


            つづく



   昨日の分は、こちら


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20091204#p1



   初めて読んでくださったかたへ


   笛の音よ、永久にひびけ1


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20091203#p1




「笛の音よ、永久にひびけ」は、
スキー大会の会場をつくるために
きりたおされた、信州の志賀高原
の樹令200年の楓のお話。



童話「笛の音よ、永久にひびけ」
は、みほようこの四冊目の童話集・
「ライオンめざめる」に収録され
ています。