雪んこの舞


   雪んこの舞7


いやみをいわれても、けなげにが
んばるるみの姿をみて、一人ふた
りとるみにやさしいことばをかけ
てくれる雪んこがあらわれました。
もうるみはひとりぼっちではあり
ません。



十ニ月八日。
代表の雪んこたちが、下界へおり
るリハーサルの日です。
「無事におりていけるかしら」
るみは不安でした。



「あんなに一生けんめい練習した
のだもの、きっとうまくおりてい
けるわ」
るみは何度もそう自分にいいきか
せました。



百五十人の雪んこたちは、いっせ
いに空の国を出発しました。
ところがあんなにきびしいけいこ
をしたのに、「すとーん」とまっ
さかさまに落ちてしまう雪んこば
かりでした。


            つづく



   昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100118#p1



   初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100113#p1



童話「雪んこの舞」は、みほようこ
の初めての童話集・「風の神様から
のおくりもの」に収録されています。






風の神様からのおくりもの―諏訪の童話

風の神様からのおくりもの―諏訪の童話



http://www.bk1.jp/product/02056682