愛犬「りゅう」 ばいばい、またね 4
ぼく、うれしかったな。 早く大きくな
って、その家へ行こうっと。
ぼくのかあちゃんも、この家の人たちも、
みんなぼくをかわいがってくれた。
とくに少女は、うんとぼくをかわいがっ
てくれた。 うれしかったな。
一方、ぼくが行く家でも、「あと何日か
たつと、わが家に犬がくるのね」と、首
を長くして待っていてくれたらしい。
奥さんは「犬の飼いかた」という本を買
ってきて、一生けんめい勉強をしていた
という。
「早くその家へ行きたいなぁ」
ぼくはその家へ行く日を、楽しみにして
待っていた。
3 「おしっこがでちゃった・・・」
十二月九日。
その日はからりと晴れた良い天気だった。
今日は、社会科の先生の家へ行く日だ。
つづく
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