八千矛神の歌物語(大国主命5)


   八千矛神の歌物語 7


愛しい妻よ。
たくさんの鳥が飛び立つように、私が
大勢のおとものものに引かれていった
ならば、あなたは泣くまいと強がって
いても、山にはえているススキのよう
にうなだれて、泣くだろう。



あなたの嘆きは、朝の雨が霧となって
たちこめるように、嘆きの霧が立ちこ
めるであろう。 愛しい妻よ。



すると、須勢理媛が大きな杯をとり、
大国主命のそばに寄り、杯を捧げて歌
を詠みました。



八千矛神よ、私の大国主命よ。 
あなたは男だから、島の岬、港ごとに
妻がいるのでしょうね。


     つづく



八千矛神の歌物語 1

http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20130221#p2 


八千矛神の歌物語 2

http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20130222#p1


八千矛神の歌物語 3

http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20130223#p1


八千矛神の歌物語 4

http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20130224#p1


八千矛神の歌物語 5

http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20130225#p1


八千矛神の歌物語 6

http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20130226#p1




八千矛神の歌物語」は、「いなばの白
うさぎ」「赤い猪」「蛇の室・かぶら矢
の試練」「スクナビコナ」のつづき。


読んでいないかたは、お暇な時に読んで
くださいね。


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20130221#p1