古事記神話「古事記物語」


   大国主命の試練 8


大国主命は、背丈ほどある草をか
き分け、矢をさがしました。
でも、矢はみつかりません。



命は、大国主命を焼き殺そうと、野
原のまわりへ火をつけました。
四方から火があがり、あっという間
に、大国主命は逃げ場を失ってしま
いました。



大国主命がとほうにくれていると、
ねずみが一匹とびだしてきました。
「うちはほらほら、外はすぶすぶ」
ねずみはそういいました。
「中はがらんどうで、外はすぼまっ
ていますよ」と、伝えたかったので
しょうか。


         つづく