古事記神話「古事記物語」


   沼河比売 4


ある日。
大国主命は、沼河比売が住んでい
る里をこっそりみにいきました。
そして、「沼河比売沼河比売―」
と、大声でさけんでしまったのです。
そのため、「大国主命は、沼河比売
のことが好きらしい」といううわさが
たってしまいました。



大国主命は、すぐにでも沼河比売
と結婚したいと思いましたが、地元
の豪族や海賊の夜星武などの反対
があり、沼河比売に求婚すること
さえできませんでした。



困った大国主命は、海賊の夜星武
に、妃の一人をさしだしました。
夜星武は、その妃をたいそう気に
入り妻にしたそうです。


         つづく