女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの


女神さまからのおくりもの 43


第三章 座禅草が咲いている高原で 16


「いたよ。ふくちゃんは、かわいい
少女だった。ふくちゃんはね、かあ
ちゃんの乳で育ったんだよ」
「えっ、ほんとう? じゃあ、二人
は、兄と妹のように育ったのね」


「うん。でも、ふくちゃんは・・・
八才の時になくなってしまった」
「その話、とうちゃんから聞いたこ
とがある。ふくちゃんは、一人で守
屋山へ福寿草の花をとりに行って、
なくなったんでしょ」


        つづく