[童話]女神さまからのおくりもの
女神さまからのおくりもの 44
第三章 座禅草が咲いている高原で 17
「そうなんだ。ふくちゃんは、み
んなが留守の間に、一人で守屋山
へ福寿草の花をとりに行ったんだ。
そして、道にまよってしまった。
運悪く、その日雪が降ってね。ふ
くちゃんはこごえしんでしまった」
「かわいそうなふくちゃん」
「大切な娘をなくした長者と奥さ
まは、気の毒なほどがっかりして
いた。かあちゃんも、しばらく元
気がなかった。おらも辛かった」
清太は、ふくのことを思い出し、
涙が出そうになりました。
つづく