[童話]女神さまからのおくりもの
女神さまからのおくりもの 47
第三章 座禅草が咲いている高原で 20
「さあ・・・」
清太は、知っていました。
でも、てれくさくていえませんでした。
なぜなら、清太は、きよが大好きだっ
たからです。
二人は、座禅草が咲いている高原を、ゆ
っくり歩きました。
目の前に、八ヶ岳連峰がみえます。
「きよちゃん。あの山、なんという山か、
知っている?」
一番高い山を指さし、清太がいいました。
「赤岳でしょ」
「そうだね。じゃあ、となりの山は」
「わからないわ」
つづく