[童話]女神さまからのおくりもの
女神さまからのおくりもの 111
第六章 清太、山の中の湖へ 10
庄屋の家で暮らした八年間が、昨日のこと
のようになつかしく思い出されました。
初めてきよに会った日のこと。
座禅草をみに行った日のこと。
霧ケ峰高原へ、ゆうすげをみにいった日
のことなど。
いろいろなことが、なつかしく思い出され
ました。
これからどうやって生きていったらよいの
だろうか。
おらは、きよちゃんのことを、忘れること
ができるのだろうか。
清太は、きよのことを考えながら、湖のま
わりを歩きました。
つづく