女神さまからのおくりもの


[童話]女神さまからのおくりもの


女神さまからのおくりもの 72


ゆうすげの花咲く高原で 23


すると、
「清太さんは、私の結婚相手は、家
柄がよくて、お金もちなら、それで
いいの?」
いつもおだやかなきよが、強い口調
でいいました。


こんなきよをみたことがなかったの
で、清太はびっくりしました。
「おれ、なにかきよちゃんの気にさ
わるようなことをいったかな」
清太は、心の中でそっとつぶやきま
した。


「私は、貧乏でもいい。体の丈夫な、
心の清い、自分の考えをしっかり持
った人と結婚したい。そりゃあ、お
金はあったほうがいいけれど、二人
で働けば食べていけると思うの」


     つづく