女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの


女神さまからのおくりもの 52


第四章 ゆうすげの花咲く高原で 3


「笑顔がすてきだね」
やしきで働いている人たちは、みん
なきよが好きでした。


一方、清太も「清太や、清太や」と
いって、みんなにかわいがられてい
ます。
「おじょうさまと清太は、ほんとう
に仲がいいね。兄と妹みたい。いや、
それ以上かな」
やしきで働いている人たちは、きよ
と清太を温かく見守っています。 

 
梅雨があけたある日。
きよが、馬小屋へやってきました。
「清太さん。ゆうすげの花って、見
たことがある?」 
「あるよ。一度だけ」
「どこで見たの」


       つづく