女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの


女神さまからのおくりもの 92


第五章 それぞれの思い 10


しかし、清太は、きっぱりいいました。
「はい。私は、おじょうさまのことが大好き
です」と。
「清太。おまえは、この家の使用人だという
ことを忘れたのか」
吉衛門が、強い口調でいいました。


「庄屋さまにいわれなくとも、私にはよくわ
かっております」
「清太。おまえは、自分が何をいっているの
か、わかっているのか」
吉衛門は、腹がたってきました。
清太にというより、自分自身に腹をたててい
たのです。


        つづく