女神さまからのおくりもの

[童話]女神さまからのおくりもの


女神さまからのおくりもの 84


第五章 それぞれの思い 2


「たしかに、次郎にはそういう所がある。
庄屋の仕事は、大変だ。村の人たちの先
頭にたってやっていかなくてはならない
からね。わが家の仕事を安心して手伝っ
てもらえる人が、むこになってくれると
いいのだが」
結婚とは難しいものだと、吉衛門は思い
ました。

 
「きよ。好きな人がいるのかい」
「はい」
「とうちゃんが、知っている人かな」
「清太さん」
「清太・・・清太って、わが家で働いて
いる清太かい」
「そう、清太さん」


       つづく