[童話]女神さまからのおくりもの
女神さまからのおくりもの 120
第六章 清太、山の中の湖へ 19
「きよ。とうちゃんを許してほしい。清太は、
この家にはもどってこない。清太には、出て
いってもらったのだ」
「とうちゃん。清太さんが、なにかしたの」
「いや・・・清太は、なにもしない。ただ・・・
清太が・・・きよを・・・大好きだといった
からだ。結婚することができない若い二人が、
同じ屋根の下で暮らすわにはいかないからね」
きよは、そんなことではないかと、心配して
いたのです。
「清太さんは、今どこにいるの。諏訪へ帰っ
たの」
「清太は、自分の家には、もどっていないそ
うだ。どこへ行ってしまったのだろうね」
つづく